2013年12月31日火曜日

恐ろしき哉、全身脱毛体験




妙齢になるとおなごがすなるという全身脱毛といふものを、金が入ったのでするなり。

 

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この度ボーナスが入ったので、自己投資に充てることにした。

局部的単発的な脱毛は既に経験があるのだが、全身はこれが初めてである。

受けたのはフラッシュ脱毛という奴で、これは一般的な脱毛専門サロンが採用している方法だ。

具体的には、毛がわずかに生えている状態の所にジェルを塗り、その上から光を照射する。だんだんと毛が薄くなり、1218回通って続けることで、最後には毛が生えなくなるという寸法。



脱毛自体は経験があるため手順知っていたのだけれど、今回は全身である。当然ながら、全裸の状態で作業が行われる(処置していない部位に関してはタオルをかけていてくれるけれども、衣服は一切身につけていない状態)。サロンのスタッフを個室で文字通り全裸待機する。この時点で相当心許ない。

前述の通り、脱毛したい部位の皮膚に光を当てるので毛がジャングル状態ではできない。できる箇所についてはあらかじめ自分で処理していくのだけど、背中とか手の届かない場所やそり残しなんかがどうしても出てしまうので、まずシェービングから作業が始まる。

肌へのダメージを少なくするために顔用のシェーバーを使うのだが、これがこそばい。あひゃ、ってなる。しかも時間がかかるし全身なのでスタッフが二人同時に行ったりする。二倍こそばい。あひゃあひゃである。身を捩り口元がにやけるのを必死に堪えると、次にジェルを塗られる。このジェル、麻酔的な効果のためか知らないがすんごい冷たくて今度はアヒィ!となります。攻撃的な冷たさに耐える為にまた歯を食いしばることになる。あとは光を照射する、というのを全身で繰り返す。結構大変。

 でもこのジェルはすぐに体温に馴染むし、シェービングもくすぐったいだけだし、細マッチョイケメンが奉仕してくれていると妄想すればいいのではと思いつく。おいおい、悪くないじゃねえか。

と呑気に構えていた、が、繰り返すが全身脱毛である。当然ながらデリケートゾーンも含まれているわけで、それは例えば尻の穴の周りの毛だったりするわけで(脱毛用語で言うところのОライン。世の男子にこっそり教えてあげると、脱毛コースに当然のようにОラインが含まれていることからも分かるように女もケツの穴の周りには毛が生えている)、自分では手が出せないわけで、サロンスタッフがシェービングを行うことになるわけである。

スタッフの人は慣れたもので、とってもプラクティカルに作業を進めてくれる。うつ伏せだったので見ていないけれど、恐らく二人がかりで一人が尻を割り開き、もう一人がシェービングを断行していた。これにはイケメン細マッチョ妄想も太刀打ちできない。というか流石にこれを異性にはやってほしくない。

もはや恥ずかしいなんて次元ではない。全裸で寝っ転がった状態で他人から急所に、曲がりなりにも刃物を当てられてシャーシャーやられているのである。生物の本能としての危機である。


(#○×%$=*~¥!!!!)


これが世に聞く声にならない叫び!

 ほんでもって、照射のためにつっめてえジェルを塗られるわけである。BLの受け達はいつもこれに耐えているのか、と放心状態で考えた。

 

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美しくなるのは戦いである、ということを身をもって思い知った。金もかかるし精神力もゴリゴリ削られる。世の女性たちは本当に大変である。そりゃデート代くらい出せと言いたくもなる。

 とはいえ、貴重な体験だった。いい経験として、これからの人生に生かしたいと思います。などと綺麗に済ませたいがそうはいかない!なにせフラッシュ脱毛は一度では終わらないのである!

 とりあえず契約したあと15回、あひゃあアヒィと言わされて参ります。